UI/UXを何となく理解してもらう方法

こんにちは、プロジェクトマネージャーのコウです。
昨今ではUI/UXと云う言葉が当たり前の様に扱われておりますが、たまにその説明を求められる場合があります。
「UIはユーザーインターフェースでユーザーとの接点、UXはユーザーエクスペリエンスでユーザーの価値体験云々...」とか文章的に説明してもイマイチ伝わらないので、例を出してイメージさせてあげるのが一番理解し易いかなとか。

昔同僚に同様の説明を求められた時の失敗談なども踏まえて、UI/UXを何となく理解してもらう方法を私流に書いてみたいと思います。

私が感動したUX改善は『ドラゴンクエストIII

私個人がUI/UXを理解する上で感動的だったのは『ドラゴンクエストIII』のファミコン版とスーパーファミコンリメイク版の違いでした。
注)『ドラゴンクエストIII』をプレイした事が無い方は次のセクションまで読み飛ばしても支障ありません(苦笑
リメイク時に様々なシステムが改善されているのですが、ここで特筆したいのは武器屋での装備品購入時。

ファミコン版は辛うじて装備出来るか出来ないかは教えてはくれますが、購入時に確認出来るのは"名称"と"価格"のみ。
装備する事でパワーアップするのか、パワーダウンするのか、変わらないのかは"購入して装備"するまで判りません。
購入後にパワーダウンして失敗したとしても勿論クーリングオフ制度もありません。
武器防具の購入装備を頻繁に繰り返すRPGではここはどうしてもストレスになります。

ドラゴンクエストIII(ファミコン版)

購入時に把握出来るのは"名称"と"価格"だけ

それがスーパーファミコンリメイク版になると、購入前に今の装備品と比較してどうなるのかが一眼で判る様になりました。
リアルな世界で云えば、洋服を購入する際に試着出来るか出来ないかくらいの差になるでしょうか。

ドラゴンクエストIII(スーパーファミコン版)

購入時に何のステータスがどれくらい上がるかが可視化された
これは「購入して良かった」と云う体験(UX)を得る為に、「購入した場合に得をするのか?損をするのか?」を事前に判断出来る(UI)様に改善したものだと私は解釈しております。
そう、これこそがUI/UXなのだと!

と、自信満々に力説しましたが、件の同僚からは「いまいちピンと来ない」と一蹴されました(泣
自分としてもニッチで共感性が低い例だったとやや反省しております。
懲りずに未だにここから果敢に説明したりしますが(笑

余談ですが、最近プレイしている『MOTHER2』なんて上記に加え、購入したらその場で装備出来る上に下取りまでセットになっているんですよ。
バラバラでやっていた事が一連の流れに組み込まれているので非常に効率的で便利な訳です。

建築はUI/UXの宝庫

で、次に持ち出した例は建築物のレイアウト。

靴を脱ぐ様な飲食店の場合、下駄箱は必ず入口近くにあります。
当たり前だろと云う感じですが、これもUI/UXの観点からそこに配置されていると考えられるでしょう。
靴を脱いだら直ぐ下駄箱へ入れたくなる要件(UX)を店舗レイアウト(UI)で解消しています。

店舗レイアウト

入口付近に下駄箱を配置する理由は?
図の右例の様に、下駄箱を店の最奥に配置する店はまず無いでしょう。
こう云うレイアウトも何となく配置している訳ではなく、客の導線や行動に合わせて行っているのですね。
UI/UXと云うと難しく感じますが、単純に置き換えるとこの様な事だと思います。

リビングに入った時に電気のスイッチが部屋の奥にある家は少ないでしょう。
それは部屋に入った最初の行動が"スイッチを点ける"なので当然入口付近に配置しているのです。
勿論、暗い中で部屋の奥まで移動すると危ないので危険防止の意味もありますね。
そう考えると建築はUI/UXの宝庫だなと感じます。
レイアウトを見乍ら配置の理由を考えると面白いですね。

そんな感じで説明したら件の同僚は「それなら解る!」と理解してくれた様でした。
と云う事で、UI/UXの説明を求められたら第一段階として建築物のレイアウトから説明するのが感覚的に解り易いのかなと思ってます。

ちなみにデジタルステージのオフィスでは増改築を重ね過ぎた所為か、入口の奥に電気スイッチが配置された部屋があり、イケてないUIだなぁと毎度思います(笑

オフィス

入口からスイッチまでが遠い...

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